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8.21医療・介護・福祉労働者 首都圏交流集会 基調報告(1)


8月21日、浦和市にてさいたまユニオンの介護労働者の解雇撤回勝利報告の医療・介護・福祉労働者首都圏交流集会が開かれました。私たち東京北部ユニオンも参加し、アミーユ支部報告など発言しました。

この集会でのさいたまユニオン田畑委員長の基調報告を2回にわたって掲載します。
力のこもったアピールです!

【1】はじめに

 本年5月6日、さいたまユニオンの島田組合員の解雇撤回を求めた労働委員会に対する不当労働行為救済申立事件について、勝利和解を勝ち取りました。
 島田組合員が働いていた職場は、訪問介護事業を行う「さくら介護グループ」のフランチャイズとして営業を開始した「ディズ」という職場でした。島田組合員は、そこで介護・派遣ヘルパーのサービス提供責任者として、ヘルパーの募集、営業、派遣計画などを行い、また介護福祉士として、現場で介助を行う仕事をしていました。
 広島県に本拠を置く「さくら介護グループ」は、もともとは住宅のシロアリ駆除の業者でした。作業をした家で、そこに住むお年寄りの弁当を買いに行ったりすることを通して、「これは商売になる」ということで始めた事業でした。
 フランチャイズ展開を行うことにより、開設した事業所に対して訪問介護の「ノウハウ」を提供し、その事業所に代わり介護保険の点数計算を行うことによって、ここ数年で成長してきた会社です。
 さくら介護グループにフランチャイズ登録した株式会社ディズとは、もともとは町の接骨院で、院長の前田は一切介護事業にも、老人介護・福祉という分野にも関心のない人物です。そこへ、さくら介護グループ営業担当の「お宅でも介護事業をはじめませんか?」という甘い言葉に誘われ、金儲けのために接骨院の2階を事務所として始めたのが、訪問介護事業なのです。
 さくら介護グループは、前田からフランチャイズの開設資金として400万円を支払わせ、川越にある別の接骨院が展開している訪問介護事業を見学させて、前田の「やる気」を引き出して入ったのです。
 当然、毛呂山という小さな町での訪問介護事業では、川越での事業展開と自ずから人口的なパイが違うということです。すでに、小泉政権のもとで進められた徹底した民営化の中で多くの事業体が介護事業に参入し、どのお年寄りを、どのケアマネージャが担当し、どの施設にサービス提供をさせるか、という、年老いて、退役した労働者の奪い合いとなっています。ここでは、人間が人間としてではなく、その存在そのものが資本による金儲けの「道具」として表される、資本主義・新自由主義の究極の姿が表出されるのです。
 そして資本の金儲けの元で、そこで働く労働者は徹底的な低賃金・強労働に晒されています。島田組合員の場合は、①残業代が全く支払われない、②移動交通費は自家用車を使用しているにもかかわらず一回につき10円、③会社の諸事務作業はすべて島田組合員に押し付け、④労基署からの指導に対しては、その回答もすべて島田組合員に担当させる、などなど、およそ会社組織としても成立していないような環境の中で、島田組合員一人が正社員(と言っても、埼玉の最低賃金に準拠した給与額)ですべての責任を負わせるというあり方が続いていたのです。
 2013年1月に働き始めた島田組合員は、この前田のあり方に対して、2014年8月に組合員通告をして団体交渉を開始し、前田は組合の迫力の前に「残業代は支払う。業務は改善する」と約束しました。しかし、9月に行われた第三回団体交渉でいきなり前言を翻し「事業悪化により事業所閉鎖。よって11月末で解雇」を通告してきたのです。
 一度は解雇を撤回させたのですが、前田は改めて12月末での事業所閉鎖、全員解雇を通告し、島田組合員を始め働いていたパート労働者全員を解雇したのです。
 ユニオンは、「組合員通告直後の事業所閉鎖・全員解雇は組合敵視の不当労働行為」として、2015年9月に埼玉県労働委員会に対して救済申し立てを行いました。
 前田は、「不当労働行為意思はなかった」と再三再四、準備書面で主張してきましたが、ユニオンの反撃の前に、本年5月6日、「二度と再び前田が介護事業に参入しないこと」「島田組合員に謝罪すること」「解雇以降も雇用が継続されていたことを前提に金○○○円を解決金として支払う」ことを条件に、勝利和解を勝ち取ったものです。

【2】なぜこの集会を企画したか

 「新自由主義、別の言葉では『地獄』」。
 8月6日の8・6ヒロシマ大行動に参加した韓国・テグ市の民主労総・城西(ソンソ)工団労働組合の同志が言った言葉です。
 合同労組として解雇撤回や不当労働行為と闘っていると、多くの職種の現実と直面します。往々にしてそれは、現場労働者が無権利状態に置かれ、非正規職化や、限りなく正規職員の人数を制限することによって生じる強労働の現実に直面します。
 島田組合員の団体交渉に取り組む中、実際に介護・福祉現場で何が起きているのか、そして、起きている問題は何が原因なのかを、団体交渉や島田組合員解雇後の不当労働行為救済申立に向けた論議の中で確認してきました。
 もともとさいたまユニオンができるきっかけは、派遣労働者・非正規労働者の闘いが原点となっています。2008年の派遣切りの中、ジェコー闘争、ショーワ闘争を闘ってきた中で多くの労働者が介護職場に転職していったのを見ています。しかしどれも長続きしない、という現実。あえて言えば、ショーワやジェコーで派遣労働者や非正規職で働いていたよりも、さらに低賃金・長時間労働という現実でした。
 さいたまユニオンとしても、この現実こそ民営化・外注化のいきつくところ、という認識はあったのですが、実際の闘いの中で今回その認識を新たにした、というのが現実です。

 島田組合員の埼玉県労働委員会での闘いを展開していた中で、私達は衝撃的な事件に直面します。
 1つは、Sアミーユ川崎幸町(現「そんぽの家川崎幸町」)で起きた、介護職員が介護対象のお年寄りをベランダから事故に見せかけて落とし、3名を死亡させる、という事件が起きたこと。そして、今年1月にその職場で働いていた労働者が逮捕される、という事件でした。この件については、本日参加している東京北部ユニオンの仲間が、すべての責任は資本そのものにあり、すべての責任を人員削減と強労働、低賃金の中で苦闘している労働者に責任転嫁することは絶対に許されない、と声明を出しています。後ほど、北部ユニオンの仲間から特別報告をお願いしたいと思います。

 もう一つは、広島のグループホーム『よってきんさい古江』で、昨年5月18日に認知症高齢者が2階から転落し、それを「放置して」死亡させたという容疑で、介護職の青年労働者Tさんが逮捕・起訴された事件です。Tさんは、有限会社美泉で11年間働いてきましたが、最近の人員不足の中で「夜勤専門要員」として美泉が経営するいくつものグループホーム(古江、矢賀、うぐいすの家、本浦、草津、矢野)の夜勤をたらい回しにされていました。夜勤明けの日にその日の夜勤のホームを指示されるというデタラメさです。事故が起きる前は7日間連続して夜勤(!)をさせられていました。「自分が夜勤をやらないと他の人に迷惑がかかる」と考えて、不当な夜勤指示にも応じていました。労働者の善意を悪用した会社による?
?使です。
 事故が起きたら「勝手に救急車を呼ぶな」「責任者に電話をして指示をあおげ」と施設から「厳命」されていたこと、7日間の連続夜勤で疲労困憊の極致にあって、正常な判断もできない状態だったこと。
 Tさんは今年5月、広島高裁で、控訴棄却により、懲役3年が確定したのです。しかも、同じ職場で働いていた広島連帯ユニオンの仲間が、Tさんを支援した、という理由で解雇されるという事態が起きています。
 この問題は、アミーユとか美泉とか、個別資本のあり方が特に問題があった、ということではなく、日本中でどこの介護・福祉職場でも起こっていることです。
 確かに、現場で起こる問題に対して、資本はすべての責任を労働者に転嫁してきます。「すべての責任は資本にある」という東京北部ユニオンや広島連帯ユニオンの声明は、徹底的に職場・生産点からの「反撃」として決定的に重要なものでした。
 だからこそ、全国で起こるこの問題の本質に迫る、階級的労働運動の新たな闘いに断固突入する必要性を感じたのです。
 「福祉・介護・医療」という、人間そのものを対象とする労働は、その過程の中に共同・協働という概念が徹底的に問われるものだと考えています。
老人介護、障害者福祉とは、退役した労働者や地域の障害者と、「ともに生きる」ことを労働者自身のちからで創りだすものです。それは、人間としての尊厳を労働者階級の力で取り戻す過程そのものです。隔離・分断の歴史を、労働者階級の力で打ち破る、ということが必要だと思います。
だからこそ、福祉政策というのは、非常に限定されたあり方だったとしても、戦後公的部門として運営することが労働者人民の力で勝ち取られたという歴史があります。労働組合が闘って労働者の権利を守る、ということそのものが、地域の介護・福祉・医療政策にとって決定的な役割を果たして来たと言えます。
地域の共同体にとって、そこに住んでいる住民の健康と安全、「生きる・生きられる」ということは自治体(自治労を始めとした労働組合)として、本源的なあり方だと思います。
しかし、それが徹底的に破壊された。「労働者が分断されているから」ということですが、この「分断」されている、という中で本当に人間が破壊されていく現実があると感じています。
さいたまユニオンは、埼玉県に採用された新規採用教員の免職撤回闘争を闘っています。
夢と希望をもって教職につく新任教員が全国で300名以上、2年目を迎えられないという現実。多くは「自主退職」を強要されるのですが、子どもたちに夢を語り、子どもたちの学習と成長をともに創りだす教員こそが、資本(この場合は教育委員会ですが)によって絶望を強制されています。2015年度では、新任の女性教員が夏休みに「自死」に追いやられています。
介護、福祉、医療、教育、等々、公的部門の民営化によって、人間を育て、人間を守る職場こそが、人間を死に追いやる、という現実。それに対して、労働者はどうするのか、どう向き合うのか、どうすればこの現実を変えられるのか。その問題を真摯に出しあい、討論する機会を通して、労働者の団結を広範に作っていくということが絶対に必要だと感じています。
島田組合員の解雇撤回闘争を通して、首都圏のそうした労働者の集まりの端緒となることを目指して、本集会を企画しました。
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